認識→動作という回路
少し持論の話をしてみようと思う。
人の動きは、無意識のうちに
認識 → 判断 → 評価 → 動作
というプロセスを通っていることが多い。
一方で、動物の動きはもう少し単純だ。
認識 → 動作
良かったか悪かったか、うまくいったかどうかといった評価は、その瞬間の動作には含まれていない。もちろん生存が目的なので、完全な反射というわけではなく、過去の経験からすでに組み込まれた判断パターンが、ほぼ自動で動作として立ち上がっている。
この「判断が事前に身体へ吸収されている状態」についての細かい話は、また別の機会に譲ることにする。(たしか、もうどこかで書いた気もする)
今回は、この動物的なモードに意図的に入った状態で、シャドーピッチングやゴルフの素振りを行ったときに起きた気づきをまとめてみたい。
まず試したのは、
- 脳内の発話をなくす
- イメージを一切しない
という条件を作ることだった。
すると不思議なことに、視界が少し広がり、いわゆる「イマココ」と呼ばれる状態に近づいていく。そこでは、
- クラブの重さ
- 身体そのものの重さ
- 足裏や地面からの圧
といった要素が、かなりクリアに認識できるようになる。
とはいえ、この状態に簡単に入れるわけではない。実際、パターで試してみたものの、最初はなかなかうまくいかなかった。
そこで余計なことを考えるのをやめ、「まっすぐ引いて、まっすぐ出す」というごく単純なベクトル意識だけを、ほんの少しだけ動作に加えてみた。
すると、そのベクトルに沿うようにクラブが自然と動き、左右へのブレはほとんど消えた。何かを操作した感覚はなく、ただクラブが素直に出ていった、という印象に近い。
ここでふと、
「これ、シャドーピッチングでもいけるのでは?」
と思い、そのまま試してみることにした。
腕をどう回すか、体重移動をどうするか、といったことは一切考えない。足を大きく上げる動作も捨てて、構えた位置から前方向へのベクトルだけを立ち上げる。
その結果出てきた動作は、自分でも拍子抜けするほど小さく、
「あれ、今ちゃんと腕を回したっけ?」
と思うようなものだった。ただ、空を切る音は「ボッ!」と乾いたタオル音に近く、妙に軽くて鋭い。
それでいいのかどうかは分からないが、少なくとも何かを足した感じは一切なかった。
あとでAIにこの感覚を投げてみたところ、「球速は位相差によって決まる」という話が返ってきた。だとすると、やるべきことは腕を速く振ることではなく、
- ベクトルの立ち上がりを明確にすること
- それに身体が遅れて自然に乗ること
なのかもしれない。
今度、実際にキャッチボールで確かめてみようと思う。(ラプソードが欲しい)
同じ感覚を、ゴルフでも試してみた。
最近ドライバーが不安定だったので、素振りで検証してみたところ、スイング全体が少し落ち着いた印象があった。
トップまでは「引く側のベクトル」で自然に収まり、そこから前方向のベクトルをボール側にそっと追加する。そう意識すると、フォロースルーが無理なく収束し、ビタッと止まる感覚の良い振りになる。
身体を強く使った痕跡はなく、どこかに力を入れた感覚もない。ただ、力の流れだけが通過していったような感じが残る。
このあたりの感覚は、ようやく自分の中で輪郭が見えてきた。少なくとも「悪い動作」ではなかっただろう。
あとは、この動きで実際にボールがどこへ飛ぶのかを確認するだけだ。
近いうちに、打ちっぱなしに行ってこようと思う。